QOL向上委員会
My Natural kitchen & Life
産後

【産後】赤ちゃんの体重が減り続ける理由

40週間の妊婦生活、激しい陣痛を乗り越えてようやく生まれた我が子。

かわいくてかわいくて「頑張って育てよう!」と思うのに、
なぜか赤ちゃんの体重がどんどん減っていく。

「母乳が足りないのかな?」
「どこか悪いのかな?」
「ちゃんと生んであげられなかったのかな?」

そう自分を責めていませんか?
実は生まれたばかりの赤ちゃんの体重が減り続けることには理由があるのです!

産後のママさんたちの心が少しでも軽くなりますように…

生まれたばかりの赤ちゃんの基礎体重

赤ちゃんは生まれるとすぐに体重を測定し、その重さは大体3kgです。
(家庭科の授業で習いましたね)

厚生労働省が平成22年に実施した乳幼児身体発育調査の結果は以下の通り。
《病院調査による出生時の体重、身長、胸囲及び頭囲の平均値・標準偏差、性別、妊娠期間(34週から42週まで)別》

これをグラフにすると↓↓(見やすいように表中の色部分のみグラフ化しました)

性別、週数によって異なりますが、やはり大体3kgですね。
ちなみに単胎児と多胎児だと単胎児の方が重くなります。

どうして生まれてから体重が減るの?

「無事出産できたのに赤ちゃんの体重がどんどん減っていく…」
実はこれ正常な反応なんです!!

生まれて10日間ほどは赤ちゃんの体重がどんどん減っていきます。

それはなぜか?
答えは「赤ちゃんの消化器官が未熟だから」

新生児の胃の容積は約100mlと成人のそれに比べてとても小さく、
その形も「とっくり型」であまり溜め込むことのできない形をしています。

さらに、図のオレンジ色で囲んだ部分「噴門部」の筋肉が未発達であるため、
胃から食道への逆流を止めきれずに吐き戻したり(吐乳)、げっぷとともに溢れてしまうこと(溢乳)があります。
加えて、消化吸収する能力も未熟であるため、栄養を吸収するスピードよりも排泄機能が上回り、その結果体重が減ってしまうのです。このことを「生理的体重減少」といいます。

また、生まれたばかりの赤ちゃんはまだおっぱいを飲むことに慣れておらず、うまく飲めない場合が多いことも体重減少に拍車をかけていますね。

体重が増え始めるのはいつ?どれくらい減るの?

一般的にこの「生理的体重減少」は消化器官が発達する1週間~10日ほどで現れなくなり、その後は体重が増えていくと言われています。
ちなみに胃の容積の発達は以下の表の通り。(個人差、男女差あります。)

しかし、いくら生理的な現象だからといっても、その10日間は体重がいくらでも減って良いというわけではありません。目安として出生時の体重の10%以内であれば生理的なものとして判断されます。3000gで生まれたのなら2700gまでなら大丈夫です。

反対に、それ以上に減ってしまう場合や、期間内であっても急激に減るようであれば医学的な処置が必要になる可能性があります。

なぜ消化器官が未熟なまま生まれてくるのか?

先程も言ったように、赤ちゃんは消化器官の発達が未熟なまま生まれてきます。(正確には消化器官だけではありませんが)
ではなぜ未熟なまま生まれてくるのか。
その原因は人間の進化の過程に遡ります。

人間は大昔4足歩行で移動していましたが、進化の過程で2足歩行をするようになりました。
2足歩行になったことで、手で物を掴めるようになったり、脳が発達したりと現代の発展につながる進化を遂げましたが、反対に不都合も生じるようになりました。
それは特にメスの妊娠出産について、母体に大きな負担を強いるようになります。なぜなら重力に対してそれまでは4本の足で支えていたものを2本で支えなくてはならなくなり、かつ骨盤にもダイレクトに重みがかかるからです。

上記の表・グラフのように、胎児は母親のおなかの中にいる期間が長いほど大きくなっていきます。つまり、妊娠期間が長ければ長いほど母体にとって命に関わる危険度が高まるようになったため、より安全性を高めるよう変化していきました。
母体に負担がかかりすぎないタイミングで出産する、つまり「妊娠期間が短く」なったのです。このことを「生理的早産」といいます。

一説によると本来人間が他の哺乳類のように生まれてすぐに自分からお乳を吸いにいくまで胎内で成長しておくためには、今の妊娠期間の2倍は必要だそうです。(ONE PIECEネタになりますが丁度エースがルージュのおなかの中にいた期間ですね)

まとめ

今回は「生理的体重減少」についてのお話でした。

出産直後はホルモンの関係でただでさえ普段よりも落ち込みやすい時です。
産後うつをできる限り避けるためにも、正しい知識を身につけ、落ち込みすぎないようにしておくと良いでしょう。
また、体重減少以外にも赤ちゃんの生理的な現象は存在します。その時に慌てないよう事前に学んでおくこと、そして周りに共有しておくことをオススメします。